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  • 執筆者の写真sekakei

ElDerby2020

エクリプス賞「令和2年1月にグループを脱退して時間ができたアイドルに見てもらいたいレース部門」にノミネートされたチリEl Derbyの季節が今年もやってまいりました。出走16頭を見ていきましょう。

ちなみに日本のチリ勢はガチなので馬券を売っても賭けが成立しないとの理由で日本政府は国内での馬券の発売は見送っています。


今年は世代ナンバーワンの実績を持つLook Penが香港に移籍。Look Penに唯一土を付けた2歳王者Muy Graciosoも長期休養後の調整が間に合わずCopa Jacksonを大敗して出走かなわず。Las Oaks勝ち馬Brookeも回避が決定と、にわかに混戦模様です。



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1- Calfun

父Distorted Economy 母Dos Aguilas 母父シーキングザダイヤ

番手に構えてコーナーから積極的にスパートをかけなだれ込む形を得意とする。

前走Copa JacksonはApocalipticoの逃げを外から見る形になったが直線入り口で早々に脱落。

脚質的にも強い馬に早めに動かれる展開はキツいので実力馬が揃う舞台は荷が重い。


Copa Jackson(G2) - 9th








Pr.Rey Columbus - 1st









2- Por El Dia

父Passion for Gold 母Al Dia 母父Election Day

チリ競馬場のダートコースが主戦場。

主な勝鞍は2走前のダートでのリステッド戦だが、1着入線のCoconut Bobbyの進路妨害による降着で転がり込んできたものであり、前走のSt.LegerもそのCoconut Bobbyにしっかり勝ち切られている。血統的にも芝替りが強調材料にはならないので、ここで一変とはいかないか。


St.Leger(G1) - 7th








Cl. Guillermo del Pedregal Herrera(L) - 1st

※2位入線 繰り上がり 








3- Reine De Arabie

父Mastercraftsman 母Arabel 母父Sir Cat

中団からのイン差しを狙う牝馬。

4走前Arturo Lyon P(2歳G1)は外々を回りゴール前一瞬先頭に立ったが力尽きての4着。

3歳シーズン初戦のPolla De Potrancas(G1)は中団に構え、直線は内を伸びて勝利。

次走は初めて牡馬との混合戦Nacional Ricardo Lyonに出走し、ここもイン突きを狙ったが全く伸びず10着。

前走Las Oaksは先行勢の競り合いに参加できずの4着。

混合G1のペースで追走がスムーズにいきつつ前が潰れてくれれば…というのはちょっと無理な注文。


Las Oaks(G1) - 4th








Nacional Ricardo Lyon(G1) - 10th









Polla De Potrancas(G1) - 1st







Pr. Arturo Lyon P(G1) - 4th








4- Bahia Linda

父Lookin At Lucky 母Bliteymania 母父Pure Prize

ヴェンダヴァルのMr.Pインブリード牝馬。

前々走は古馬との斤量差(6.5キロ)を生かし、1700m戦を逃げ切って2勝目。

前走Las Oaksは2番手から4角で逃げ馬を捕まえに行ったが粘り切れず3着。

同系馬も多く、牡馬との先行争いには不安があるうえ、母系が短いところで実績を残しているので距離がもつかも微妙。


Las Oaks(G1) - 3rd








Pr.Diario La Cuarta - 1st









5- Remembranzas

父Bad Daddy 母La Pollera Colora 母父Fusaichi Pegasus

Scat Daddy x DushyantorのBad DaddyとFuPegの配合。

このあたりが結果を残すようならポストScat Daddyの座もさらに混沌としてくる。

2歳時に牝馬限定G1を勝った後、行き脚がつかず長く不振が続いたが、

前走大外から先行馬をまとめて差し切る競馬を見せて半年ぶりの勝利。

おそらく今回も後方待機になるので差し競馬になりつつゴール前の競り合いに持ち込めればあるいは。


Pr.Jorge Baraona P. - 1st








Pr. Arturo Lyon P(G1) - 1st








6- Gran Greco

父Mastercraftsman 母Graciosa Nina 母父Stuka

デビュー2戦目のPr. Raimundo Valdes C. をイン抜けで勝った後、4戦して2着3回3着1回。

そのうち3戦はLook Penに敗れたものだが、しっかりと食らいついているように末は確か。

前走Copa JacksonもFree Mandateに敗れはしたものの仕掛けのタイミング次第という印象で、天敵不在の今回は絶好のチャンス。


Copa Jackson(G2) - 2nd








El Ensayo(G1) - 2nd








GP. Nacional Ricardo Lyon(G1) - 2nd








Pr. Raimundo Valdes C.(G3) - 1st









7- Sanenus

父Scat Daddy 母Belgian Chocolate 母父Tale Of The Cat

Scat Daddyのラストクロップ世代牝馬。

前走初の芝レースでゴール前流す余裕を見せて勝利。

勝鞍が1500mに集中しているように、チリで猛威を振るったMr.Pの強い近交型ではなくヨハネスブルグ≒Tale Of the Cat型の配合になっているので距離に不安はあるが、やはり父Scat Daddyの字面には脅威を感じる。


Pr.Victor Raby Y Carlos Ra(L) - 1st








Tanteo De Potrancas(2歳G1) - 1st









8- Apocaliptico

父Lookin At Lucky 母Pryanka 母父Giant's Causeway

すでに14戦をこなしているタフな逃げ馬。

Paddock S.ではLas Oaks勝ち馬Brookeをゴール前差し返すなど、形勢が悪くなってもしぶとい脚を使えることが、近7走全て3着以内という安定感に繋がっている。

3歳シーズンは比較的楽な相手関係のローテを組んでいるのは事実だが、今回Look Pen不在で一瞬に置き去りにされそうな相手もいないため、善戦の可能性は高い。


Copa Jackson(G2) - 3rd








Pr. Alfredo L.S. Jackson(G3) - 2nd








Paddock Stakes(G3) - 1st









9- Master Piece

父Mastercraftsman 母Torre Laguna 母父Proud Citizen

2歳は3戦未勝利ながら、3歳シーズン4戦無敗で一気に有力候補に。

父Mastercraftsman、母母父Stagecraftは昨年のダービー馬Ya Primoと同配合。

前走は外から余力を持って差し切る勝ち方で、直線が長いヴァルパライソではさらに伸びてくる雰囲気はある。先行勢が削り合ってくれればより勝機が増す。


Pr.Gran Clasico Coronación (G2) -1st









Pr.Ignacio Urrutia De La Sotta(L) - 1st









10- Savitar

父Daddy Long Legs 母Free Dance 母父War Chant

ここまで4戦2勝。近2戦が芝のレースで1勝2着1回。

走りの軽さは父らしさを見せるが、言い方を変えると淡泊であり、ここ2走も時計面が物足りない。

賞味期限が短かったところまで父に似そうなのもあまりよろしくない。


Pr. Alfredo L.S. Jackson(G3) - 1st









Pr.Asociacion De Propietarios F.S. De Carreras A.G(L) - 2nd








11- War Breeze

父 War Command 母Summer Breezy 母父Pulpit

昨年4月にダートの2歳リステッドを勝って以来未勝利。

前々走El Ensayoは久々に3着に入ったが、前の2頭で大勢が決した後に後方から先行勢を交わしたもの。例えばGran Grecoとの差を埋めるためにはかなりの展開の助けが要りそう。

前が潰れた時のヒモまで。


St.Leger(G1) - 5th








El Ensayo(G1) - 3rd








Pr.Raul Spoerer Carmona Y Raul Spoerer Urrutia(2歳L) - 1st








12- El Experto

父 Irish Brother 母Peccancy 母父Orpen

好位からの押し切りを得意とする。

ただヴァルパライソ芝1900のこの2走が自分の形に持ち込みながら結果案外。

一息で走ってしまえるコースでないと厳しそう。


Copa Jackson(G2) - 5th








Pr. Alfredo L.S. Jackson(G3) - 5th








Pr.Asociacion De Propietarios F.S. De Carreras A.G(L) - 1st








13- Free Mandate

父Strong Mandate 母Treccia Bianca 母父Ivan Denisovich

前走初の芝レースだったが、10番枠で出負けをして後方からラチ沿いの進路を選択したことが、直線外に流れながらじりじり伸びる脚と結果的にマッチし、Gran GrecoとApocalipticoとのゴール前の競り合いを制して半年ぶりの勝利。

いかんせん母父Ivan Denisovichが距離延長でどうなるかや前走以上の外枠の影響など不安要素を挙げるときりは無い。


Copa Jackson(G2) - 1st









Pr.Domingo 2o. Herrera Martinez(G2) - 1st








14- El Barrero

父 Buzzword 母Barrista 母父Proud Citizen

これまで14走全てダートでのレース。

前々走、前が止まったところを外から強襲してリステッドを勝ったが、前走St,Legerは競争中止。

父Daddy Long Legsの半兄Rain Dropsもダートで比較的良績を残しているので初芝で一発とは言いづらい。


St.Leger - DNF








Pr.Luis Vera Calderon Y Luis Vera Giannini(L) - 1st








15- Siendo Feliz

父Boboman 母Silk Kimono 母父Danehill Dancer

ここまで17戦で2歳戦の1勝のみとなるとさすがに場違い感が強い。

Boboman産駒は一発があるので好きだけれどもさすがに。


Las Oaks(G1) - 6th








Pr.Sareta - 1st









16- Calmate

父Magician 母Cloudless 母父Merchant Of Venice

Las Oaksは3番手から逃げ馬とBahia Lindaは交わしたもののさらに外から来たNo Nay Never産駒Brookeには太刀打ちできず2着。

前々走もRemembranzasに大外から差し切られており勝ち切る脚という印象はない。

評価としてはBahia Lindaと同様で、牡馬のペースに対応できるかどうかに不安があるうえ、大外枠もレースを難しくする。


Las Oaks(G1) - 2nd








Pr.Color Rosa - 1st








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私はGran Greco, Master Piece, Apocalipticoでよろしいのではないかと思います。



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